公共用水域・地下水(環境水) 分析 調査
【公共用水域及び地下水(環境水)とは】
- 公共用水域とは、水質汚濁防止法第2条で定義されており、河川、湖沼、港湾、沿岸海域等その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路(下水道は除く)のことです。
- 公共用水域や地下水の水質の汚濁防止を図るため、水質汚濁防止法により工場などからの排出や地下への浸透を規制するとともに、環境基本法第16条に基づく告示において環境基準が定められています。
- 調査項目には、下に示すようなものがあります。
【公共用水域及び地下水(環境水)の動向】
事業場や工場の排水に含まれる有害物質などが未処理のまま河川等に排出され、有害物質等で汚染された水、魚介類などを摂取した人々が健康障害を被る公害病が発生しました。
我が国における水質汚濁を歴史的にみると、明治の初期に足尾銅山の鉱毒水によって渡良瀬川が汚染され、この流域の農民等が被害を受けた事件が発生しました。昭和30年に富山県神通川流域にイタイイタイ病が発生し、昭和31年にアセトアルデヒド製造工程で使用されていた無機水銀の触媒から生じた微量のメチル水銀が水俣湾に排出され、生物濃縮を経て魚介類中に蓄積し、それを摂取して起きた水俣病が発生しました。昭和33年には、パルプ工場からの排水による漁業被害を原因として、江戸川下流の漁民が工場に乱入する事件等も発生しました。
これらの事件が契機となって、我が国における初めての排水規制法として昭和34年に「公共用水域の水質の保全に関する法律」及び「工場排水等の規制に関する法律」が施行されました。近年、産業排水などの規制強化によって、事業場や工場の排水が流れ込む公共用水域の水質は改善されつつあります。
一方で、家庭用井戸から基準を大幅に越える危険物質が発見されたといったニュース等があり、個人・団体で所有している井戸、庭や会社や農業用に設置されている溜池の水質等についても、注意を払う必要があります。
【主な保有分析機器】
- 分光光度計(UV/VIS)
- オートアナライザー(連続流れ分析装置)
- DO計
- 高周波誘導結合プラズマ発光分光分析計(ICP)
- 高周波誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)
- 原子吸光分光光度計(AA)
- ガスクロマトグラフ(GC)
- 高速液体クロマトグラフ(HPLC)
- 高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)
- イオンクロマトグラフ(IC)
- ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)
- 全有機炭素分析計(TOC)
- pH計
【関係法令等】
- 水質汚濁防止法(e-Gov法令データ提供システム)
- 環境基本法(e-Gov法令データ提供システム)
- 水質汚濁に係る環境基準について(環境省HP)
- 人の健康の保護に関する環境基準(環境省HP)
- 生活環境の保全に関する環境基準について(河川、湖沼、海域)(環境省HP)
- 水質汚濁に係る要監視項目(環境省HP)
- 地下水の水質汚濁に係る環境基準について(環境省HP)
【関連WEBサイト】
- 水環境関係(環境省HP)