環境基本計画、配慮指針の策定等
【環境基本計画とその進行管理】
- 環境基本計画は、「環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進をはかるための基本的な計画」(環境基本法より)であり、一般的には国や自治体の上位計画(○△基本構想など)に基づき策定されます。
- 環境基本計画に基づき講じられる施策は、環境保全など生活環境に係わる問題のみならず、環境創造・地球環境・防災・地域振興など広範囲にわたり、目標年に向けて、環境の現状把握や施策の達成状況についての進行管理が重要となります。
- 環境配慮指針の策定は、環境施策のひとつであると考えられ、主に「企業向け」「開発事業者向け」「市民等向け」に分類することができます。
【環境基本計画進行管理に関するムラタの取り組み】
環境基本計画の進行管理は、「白書」や「環境の現状」などの現況把握とともに、施策の実施状況を把握することが重要です。特に、実施されていない施策や効果が得られない施策を抽出し、その要因を特定していくことが求められます。ムラタでは、独自に「白書」や「環境の現状」の取りまとめを行うことで環境の現況を把握するとともに、関係機関(関係部署)へのヒアリング等を実施し、施策の有効性を評価しています。特に効果のない施策や実施されていない施策については、原因を究明し、よりよい環境基本計画へ反映させることを進行管理のモットーとしております。
【環境配慮指針策定支援に関する当社の取り組み】
多くの環境配慮指針は、印刷物の配布やインターネットからダウンロードにより閲覧することができるようになっています。しかし、メディアの特性上、情報が一方向であることから、新たな環境情報の入手や事業者が得た知見のフィードバックがされにくいこと、複数部署が所管する環境情報の更新や環境配慮実施例の具体的な内容の更新がされにくいことなど、環境配慮指針の効果を高めるためには改善の余地も残されているのが現状です。
ムラタでは、GIS技術と環境配慮指針とを統合した「環境ナビゲーションシステム」をインターネット上に公開し、多数の市民・事業者が利用できる環境を整えるとともに、環境情報及び環境配慮の実施例などの情報を蓄積していくデータベースを構築することで、より効果的な環境配慮指針の運用を目指すシステムづくりを提案しています。
【用語解説】
- 環境基本計画
環境基本計画は、国や自治体(または企業)が定める環境全般に関する長期計画で、この計画に基づき、具体的な実施計画や施策が講じられます。
国では、環境基本法に基づき国の定めた環境基本計画(第一次計画は平成7年に閣議決定)があり、現在は第五次環境基本計画(平成30年4月)となっています。第五次環境基本計画の特徴は以下のとおりです。- 持続可能な開発目標(SDGs)及びパリ協定の2015年の採択後に初めて策定された環境基本計画で、SDGsの考え方も活用し、環境・経済・社会の統合的向上を具体化したものです。環境政策による、経済社会システム、ライフスタイル、技術等のあらゆる観点からのイノベーション創出や、経済・社会的課題の同時解決に取り組むこと、将来にわたって質の高い生活をもたらす「新たな成長」につなげていくこととしています。
- 地域の活力を最大限に発揮する「地域循環共生圏」の考え方を新たに提唱し、各地域が地域資源を生かして、自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し、支え合う「地域循環共生圏」の創造を目指しています。 li>
- GIS(地理情報システム)
GISとは地理情報システム(Geographic Information System)の略称で、地理情報を電子データで利用し、レイヤ構造で各種データを重ね合わせて表示・解析を行うアプリケーションのことです。
【関係法令等】
- 環境基本法(e-Gov法令検索)
- 国の定めた環境基本計画(環境省WEBサイト)