有害大気汚染物質 分析 測定
【有害大気汚染物質とは】
- 有害大気汚染物質とは、「継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれのある物質で大気の汚染の原因となるもの(ばい煙及び特定粉じんを除く。)」をいいます。(大気汚染防止法の概要)
- 大気汚染防止法では具体的な物質名は示されていませんが、「今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(中央環境審議会 答申)」に「有害大気汚染物質に該当する可能性のある物質」として具体的な物質名がリストアップされており、このうち、健康リスクがある程度高いと思われる23物質が「優先取組物質」とされています。
- 優先取組物質のうち、一部の項目については環境基準値及び指針値が設定されています。(優先取組物質一覧)
【有害大気汚染物質の動向】
環境大気中には、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(SPM)等、従来からの大気汚染物質の他に、様々な化学物質が混在しています。これらの化学物質は、急性毒性の可能性は低く、環境大気中からの検出量も高くはありません。しかし、低濃度であっても長期的に曝露した場合に、発がん等の人の健康に影響を及ぼす恐れのあるものが多数存在しています。
そこで、低濃度長期曝露による人への健康影響被害の未然防止を目的に、平成8年5月に大気汚染防止法が改正され、「有害大気汚染物質対策の推進」に関する規定を定め、平成9年4月より、有害大気汚染物質のモニタリングが始まりました。現在も、測定方法が確立されている優先取組物質については、地方公共団体による継続的なモニタリング調査が行われています。
【ムラタの取り組み】
ムラタでは、すべての優先取組物質の測定が可能です。
有害大気汚染物質のモニタリング調査については、調査開始年度である平成9年度より受託すると共に、数多くの分析実績を積み重ねてきております。
【測定・分析機器】
- ハイボリュームエアーサンプラー
- キャニスター及びマスフローコントローラー
- マスフローコントロラー付き吸引ポンプ
- 大気試料濃縮導入装置
- 加熱脱着試料導入装置
- ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)
- 高速液体クロマトグラフ(HPLC)
- 誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)
- 冷原子吸光分光光度計(水銀測定装置)
【関係法令等】
- 大気汚染に係る環境基準(環境省HP)
- 大気汚染防止法(e-Gov法令データ提供システム)
【関係法令等】
- 「今後の有害物質汚染物質対策のあり方について(第二次答申)」(環境省)
- 「優先取組物質の指針値等の設定状況について」(環境省)
- 有害大気汚染物質測定方法マニュアル(環境省HP)